それで本当に当ってる?【正しく鉄を摂る】 基礎編
血液の元である鉄。
血液は酸素や栄養を運ぶ大切な役割があり、不足すると危険です。
鉄の摂り方は難しいです。
今回は正しい鉄の摂り方を紹介していきます。
貧血に悩まないカラダを作っていきましょう。
鉄の基礎
人間のカラダに必須のミネラルの一つです。
カラダに存在する鉄は3~4キロ程と言われており、そのうちの約70%は赤血球のヘモグロビンの材料と
して使われています。
この鉄は機能鉄ともいわれています。
機能鉄が不足すると、ヘモグロビンが減り、貧血が引き起こされます。
残りの25%程は、骨髄、肝臓、ひ臓などに貯蔵されています。
貯蔵鉄といわれ、機能鉄が不足したときに代わりに使用されます。
貯蔵鉄が尽きたら、深刻な貧血状態になりかねません。
鉄を効率よく摂る

動物性の食品なら効率的に鉄を補充できます。
鉄には、ヘム鉄と非ヘム鉄の二種類あります。
主に植物性に含まれる非ヘム鉄は、体内で一度、全てをヘム鉄に変えないと機能しません。
もともと鉄は体内に吸収されにくく、ほとんどは尿などにより体外に排出されます。
ヘム鉄の吸収率は10~20%に対して、非ヘム鉄の吸収率は2~5%と吸収率もかなりの差が見られます。
非ヘム鉄の場合は、それからヘム鉄に変換する作業があるため、効率が悪いのです。
動物性に含まれるヘム鉄を摂るようにした方が効率が大幅に向上します。
豚レバー100gあたりヘム鉄は約13mg。
そこから1.3~2.6mgが体内に吸収されます。
ほうれん草100gあたり非ヘム鉄は約2.8mg。
そこから0.056~0.14mgが体内に吸収されます。
成人男性が1日に必要といわれている鉄の量は、7.5mg。
豚レバーでは200mgで充分足りますが、
ほうれん草だと600mgも必要です。
なので、鉄を補給したい場合はヘム鉄を含む動物性の食品から補給する方が効率的です。
鉄はスタミナの源

鉄が不足するとスタミナも切れやすくなります。
ミトコンドリア内に存在するクエン酸回路が正常に働いてエネルギーが作られます。
クエン酸回路は、ブドウ糖や脂質を材料として電子を生み出します。
その電子とヘム鉄と酸素が結合して、最終的にエネルギーを作り出します。
もう一つ知っておきたいことは、エネルギーを生み出す際、活性酸素も発生します。
活性酸素は細胞を傷つけます。
そのため、抗酸化物を摂取することも鉄と同じく重要になります。
鉄の摂りすぎは危険

鉄は体内でリサイクルされる性質があります。
つまり徐々に蓄積していき最終的には、過剰摂取になる危険もあります。
過剰に蓄積すると、脳、肝臓、すい臓などの様々な臓器を傷つける恐れがあり、取り返しのつかないことに
なる場合もあります。
しかし、レバーを毎日大量に食べたりと偏りのある食生活を行わない限りは、食品からの鉄の過剰摂取はほぼありえません。
他の可能性は、鉄材やサプリなどを日常的に摂取している方は注意が必要です。
まずは自己判断ではなく病院で検査をし、不足と分かれば医師の指導を受けるようにするのが安心です。
鉄の1日摂取推奨量
男性
18~29歳 7.0mg
30~69歳 7.5mg
男性の上限量は50mg
女性
(月経なし)
18~29歳 6.0mg
30~69歳 6.5mg
(月経あり)
18~29歳 10.5mg
女性の上限量は40mg
さいごに
鉄を正しく摂取していきましょう。
動物性の食品から効率よく取り、それと同時に酸化を防ぐために抗酸化物も摂るようにしましょう。
鉄不足の恐れがある方は、むやみにサプリなどで摂取するのではなく、まずは医師の指導を受けてみましょう。
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